岡山大学ジェンダーセンター

ジェンダーセンターについて

センター長挨拶

センター長 難波祐三郎

センター長
難波祐三郎

 岡山大学病院ジェンダーセンターのオリジナルホームページをご覧いただき、ありがとうございます。このホームページでは性同一性障害あるいはジェンダー関連疾患に対する私たちの取りくみや、患者様やご家族の方がお知りになりたい情報をできるだけ早く、そしてわかりやすくアップしてまいりたいと思っています。
 現在、国内には性同一性障害に対して包括的なチーム医療を行える施設が少なく、治療に健康保険が使えないために、多くの患者様がタイなど海外で治療を受けられていることは皆様もご存じのとおりです。そして帰国後に合併症を発症し "ジェンダー難民"となってしまうことが社会問題化しています。このような状況を解決する最善策は性別適合手術に対して保険が適応され、それを受けて治療を開始する医療施設が増えることです。当センターでも関連する学会や当事者団体と連携して、関係省庁に働きかけを行ってきましたが、今後とも保険適応に向けて努力していくつもりです。
 当センターでは性別適合手術にこれまで各種皮弁を用いた陰茎再建術、会陰・鼡径皮弁を用いた造膣術、腹腔鏡を併用した結腸造膣術など低侵襲でかつ機能的に良好な手術法を導入してきました。今後は患者様の社会適応を良好にする音声手術(声のピッチを上げる)や顔面の女性化手術を導入してく予定です。

運営体制

ジェンダーセンターは,精神科神経科,産婦人科,泌尿器科及び形成外科の医師,看護部看護師,検査部臨床心理士で組織されており,その他必要とする外部機関等の協力を仰いでいます。

構成スタッフ

センター長難波祐三郎 ジェンダーセンター教授
副センター長高木 学 精神神経病態学教授,中塚幹也 保健学研究科(産婦人科)教授
スタッフ松本洋輔 ジェンダーセンター准教授,大島義孝 精神科医員,
新井富士美 産婦人科,
杉本盛人 泌尿器科,富永悠介 泌尿器科,
渡邊敏之 形成外科,長谷川高誠 小児科講師 
堀内真希子 公認心理師/臨床心理士,今井奈緒 公認心理師,
看護部看護師外来看護師 三宅麻希
事務局形成外科医局秘書 安田 渡邉
外部委員 大西勝 岡山大学保健管理センター教授
佐藤俊樹 さとうクリニック院長
太田順一郎 岡山市こころの健康センター所長
山本文子 柊診療所
合田典子 川崎医療福祉大学特任教授
清板芳子 ノートルダム清心女子大児童学科教授
富岡美佳 姫路大学看護学部教授
大守伊織 岡山大学大学院教育学研究科教授
佐々木新 川崎医療福祉大学臨床心理学科准教授

運営方針

  • 患者さん中心の治療を行うため患者さん・ご家族の希望に配慮した医療を実践する。
  • エビデンスに基づいた診断・治療を実践する。
  • 患者さんの精神的不安を最大限軽減できるようメンタルにサポートする。
  • 4診療科および外部精神科神経科医,コメディカル,外部委員が一体となった医療を実践する。
  • 整容的にも良好で,排尿・性交渉など機能的にも満足できる性器再建を行う。
  • 長期フォローを行い,整容面・機能面での主観的・客観的評価を行う。
  • 全国の精神科神経科,小児科をはじめとする他施設との連携を促進し,日本におけるジェンダー治療の中核としての役割を確立する。
  • 当事者の孤立を防止するため当事者同士の情報交換を行う「受診者と家族の会」を支援する。
  • 保健学研究科に協力することで,生活支援プログラムを通じて,メイクアップ,ファッション,ボイストレーニングなどの自己表現支援を行う。
  • ジェンダーに関わる患者さんの疫学,遺伝学等に関する研究と教育を行う。

主な業務

ジェンダーセンター業務の中核をなすのはジェンダークリニックです。このクリニックは日本精神神経科学会が提唱した「性同一性障害に関する診断と治療のガ イドライン(第4版)」に従い,ジェンダー治療に関連する4診療科と外部委員で構成されています。またこのクリニックとは別に,実際に治療にあたる担当医 師とパラメディカルで構成するコアメンバー会議があり,そこでは患者さんに対する実務的なことが話し合われます。

ジェンダークリニック

毎月1回開催されるジェンダークリニックには,ジェンダーセンターメンバーの内,精神科神経科医2名(1名学外),婦人科医1名,泌尿器科医1名,形成外 科医1名,臨床心理士1名,学外学識者2名以上が参加して,個々の患者さんの診断の確定や身体的治療の適応判定を行っています。

ジェンダークリニック

コアメンバー会議

毎月1回ジェンダークリニックに先立ってコアメンバー会議を開催しています。この会議には精神科神経科担当医,形成外科担当医,病棟・外来看護師と医療事 務員など実務担当者が集まり,前月の入院治療を受けられた患者さん,あるいは外来通院中の患者さんについて問題は無かったかなど検討し,次の患者さんへの 接遇向上に努めています。

研究倫理関連の開示

「②性別適合手術の有効性と安全性に関する調査」へご協力のお願い

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