お知らせ
ジェンダーセンターとは
ジェンダー(Gender)とは心の性あるいは本人が自認している性を表し,遺伝子レベルの身体の性を表すセックス(Sex)と一致していることがほとんどですが,時にこの2つの性が一致しない方がおられます。そのような方は性の同一性に障害がある疾患として性同一性障害(Gender Identity Disorder: GID)と診断されます。性分化異常の方の中にも戸籍上の性別に違和感を感じているGIDの方がおられます。
私たちは2001年1月より全国2番目の施設としてGIDに対する手術(性別適合手術)を行ってまいりました。現在約1600名の方が受診され,治療にのぞまれておられます。またこの手術を応用して,性分化異常や外性器の変形などの治療も行っております。
そこで私たちは2010年9月,岡山大学病院に精神科神経科,産婦人科,泌尿器科及び形成外科の4診療科が連携して,GIDだけでなく広くジェンダー関連疾患全般の診療を行う診療部門として,ジェンダーセンターを設立しました。そしてより治療の充実を図る為,2013年9月にジェンダーセンターは診療科連携部門から中央診療施設へ移行しました。GID,性分化異常,先天性性器異常,がん切除後あるいは外傷後の性器変形を抱えた患者さんは,人知れず心に大きな悩みを抱えておられます。ジェンダーセンターはそのような患者さんに,メンタルサポートを含めた4科連携のチームによりによる包括的治療を行っております。
2012年からは消化器外科の協力を得て,腹腔鏡下S状結腸造腟術を開始しました。 このように私たちはこれからも最先端でかつ低侵襲の治療を提供できるように心がけます。